文書管理システムを導入して企業が得られる5つのメリット
新型コロナウイルス感染拡大防止と働き方改革の推進により、従来の紙文書から電子文書へと移行する動きは、活発化しています。感染防止対策の一貫で企業が勧めているテレワークの普及により、さらに加速しています。テレワークに対応でき、なおかつペーパーレス化を実現できる文書管理システムの導入に興味を持っている方は多いかと思いますが、実際にどのようなメリットを企業にもたらしてくれるかを把握していなければ、導入に二の足を踏んでしまうはずです。
この記事では、文書管理システムを導入することで企業が得られるメリットを、ひとつずつ詳しく解説していきます。文書管理システムの導入を考えている方や、テレワークを取り入れたことで生産性が低下してしまったと感じている方は、この記事を最後までぜひチェックしてみてください。
文書管理システムを導入して企業が得られる5つのメリット
日々、企業では数多くの文書が発生します。それらの文書を適切に管理できる文書管理システムは、企業へ多くのメリットをもたらします。
- 業務効率化を実現
- BCP対策に有効
- テレワークに最適
- 組織の情報共有
- 事務コストの低減
ここからは、文書管理システムを導入することで得られるメリットをひとつずつ分かりやすくご紹介していきます。
業務効率化を実現
文書管理システムを導入することで、従業員の業務効率を向上させることが可能です。文書のライフサイクルは、作成/入手、活用(伝達/処理)、保管、保存、廃棄までの一連の流れを管理します。ライフサイクルシステムの構築により、どこにどんな文書があるのかをスピーディーに検索することができるようになります。従業員は業務で必要な文書資料を探す時間が大幅に短縮可能になります。
特に紙文書で大変なのが保管から保存への切り替えで、日々増え続ける文書をすべて保存していれば煩雑化してしまいますし、すべて保管していれば実務に必要な文書を探すのに手間がかかるという弊害が生じます。さらに、日々こなさなければいけない実務がありますので、保管と保存の仕分けにそこまで多くの時間を費やす暇はありません。その結果、文書は煩雑化し、探すだけで多くの時間を費やしてしまうという結果に陥ってしまうのです。しかし文書管理システムを導入すれば、この問題を解決することができます。
- 検索機能があるので目当ての文書をすぐに見つけることができる
- 保存期間を決めておけば自動的に保存と保管のオキカエができる
従業員の手間を解消し、業務効率化を実現できるというのは、文書管理システム導入の大きなメリットです。業務効率が上がれば労働生産性が向上しますので、企業の利益アップへと直結していきます。
BCP対策に有効
文書管理システムの導入は、BCP対策にも有効です。BCPとは事業継続計画の略称で、企業が緊急事態(自然災害やテロ)に遭遇した場合の対策として、平常時に取り決めておくべき事業計画のことです。緊急事態発生時に損害を最小限に抑えて、事業の継続あるいは早期復旧を可能にします。
簡単に説明すると、例えば台風の影響でオフィスに水が浸水し、紙文書で保管していた顧客情報がすべて流されてしまったとします。その際、企業は計り知れない損害を被り、早期に事業を継続することは難しくなります。しかし、文書管理システムを使い文書を保存・保管しておけば、データはクラウド上にありバックアップも取っていますので、大きな損害を被ることなく事業を継続することができます。日本は自然災害大国と呼ばれており、地震や台風が多い国です。自然の驚異はいついかなる時に襲い掛かってくるかは、誰にも予想ができません。万が一の事態に備えるBCP対策は、平常時に必ず話し合っておくべき重要なものです。
テレワーク時代に合っている
文書管理システムを導入することで、テレワークなどの多様な働き方にも対応することができます。テレワークとは、ICT(情報通信技術)を活用し、従来の100%オフィス出社という概念を覆す新しい働き方です。2017年頃から政府は国を挙げてテレワークの普及促進に努めており、新型コロナウイルス感染拡大の影響により爆発的に普及しました。
政府も推進するテレワークは、どこに住んでいる方でも雇えるために優秀な労働人口を確保しやすくなり、ライフワークバランスの実現、企業イメージの向上、コスト削減などの多くのメリットがあります。その一方で、書類への署名捺印だけで出勤しなければいけないといった状況が生まれることが一時期話題になりました。テレワークにおける文書管理の問題は、以下の2点です。
- 情報漏洩が心配
- 文書の電子化が進んでいない状況
最も危惧すべき点は、情報漏洩などのセキュリティの問題です。しかしこの問題も、文書管理システムを導入し、利用者によるアクセス履歴のチェックや、アクセス権限を部署ごと、個人ごとで設定するなどの対策で解決できます。従業員は、オフィスにいなくても必要な文書のチェックや、社内で共有化された文書の確認ができるようになります。文書管理システムの導入はコロナ禍におけるテレワーク需要にも適した取り組みであると言えます。
組織内で情報を共有できる
文書管理システムを導入することで、組織内の情報共有に関する悩みを解決できます。特にテレワーク中に顕著になった問題点として、組織内でコミュニケーション不足により情報共有がしにくくなったという課題があります。みんなでオフィスに集まって仕事をしている状態であれば、必要文書や情報などを直接聞いて確認することができましたが、ひとりでテレワークをしている環境ではそうはいきません。
しかし、文書管理システムを活用すれば、コミュニケーション不足により情報共有ができないという従来の課題を解決することができます。組織内で情報共有がしやすくなる文書管理システムの導入はテレワークだけにメリットがあるわけではなく、文書管理システムであるという認識を浸透させておけば企業の共通ビジョンを共有することも可能です。
事務コストの低減
文書管理システムを導入することで、事務コストを大幅に低減することが可能です。従来の紙文書から電子文書を管理する文書管理システムですが、これは要するにペーパーレス化を意味します。そもそもペーパーレス化を政府が推進する背景には、森林伐採による地球温暖化への懸念がありました。テレワークと同様に働き方改革のひとつに挙げられているペーパーレス化は、e-文書法や電子帳簿保存法などの法改正により、すべての契約書や領収書を電子文書として作成し保存することが可能になりました。
もちろん、ペーパーレス化を進めて文書管理システムを導入することは環境保全に繋がるとても重要な施策ですが、その他にも、事務コストを大幅に低減することができるという企業にとって大きなメリットがあります。
- 紙を購入する費用
- 印刷コスト
- 印紙代
- 郵送代
- 保管する場所の確保
契約書を作るための紙代、その契約書を送る費用、添付する印紙代、その契約書を保管する場所の確保、これらを管理する従業員の人件費など、従来の紙文書にかかる費用は非常に膨大でした。しかし、文書管理システムを導入して紙文書を排除することで、これらの事務コストを大幅に低減できます。膨大な文書を保管する場所を確保しなくても良いので、オフィスを狭くして賃料を安くすることもできますし、管理していた従業員を別の仕事へ回すこともできるでしょう。
そもそも、税務関係書類は7年間、会社法で契約書類も契約終了後から10年間は保管しなければいけないという義務があります。企業が長期間に渡り保管しなければいけない文書は年月を重ねる毎に膨大な量に膨れ上がり、紙文書では保管場所を確保するだけでコストが嵩みます。電子文書にすることでこれらのコストを低減することができるというのは、企業経営にとって大きなメリットであると言えるでしょう。
まとめ
文書管理システムを導入することで企業が得られるメリットを5つ紹介してきましたが、参考になりましたか?
働く場所や時間を問わないテレワークが普及している現代社会において、安心安全に仕事を遂行するためにはセキュリティ面の強化はもちろん、従業員がストレスなく仕事ができる環境を構築する取り組みが必要不可欠です。文書管理システムを導入することで、企業として進むべき新たな道が見えてくるはずです。
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