情報資産管理で実現可能なことを5つの項目で詳しく解説!
企業における情報資産の中心は、紙ではなく電子文書へと移行しています。デジタル化が進み電子文書への移行が加速する中、情報資産を適切に管理する取り組みは、企業活動においてますます重要な施策になりました。デジタル化の推進システムを導入するだけでは、業務改革は進みません。重要なのは、適切な情報資産管理により実現可能な未来を理解し、現実的な目標を定めることです。
この記事では、情報資産管理やデジタル化を進めるために必要なことを解説していきます。ただ漠然と進めても管理の継続化が難しくなりますので、実現可能な事柄をしっかりと理解した上で進めていきましょう。
情報資産を電子文書化することで実現可能なこと
IT技術の普及により、従来では紙で作成していた文書の多くが電子文書に切り替わったという企業も多いでしょう。電子文書化された情報資産を適切に管理する取り組みは、企業へ多くのメリットをもたらします。
- ペーパーレスオフィス
- 業務効率化
- 緊急事態時の事業継続
- 快適なリモートワーク
- スムーズな技術継承
以下の項目で、情報資産を電子文書化して実現できる5つのことを解説します。
ペーパーレスオフィスの実現
情報資産を電子文書化することで、ペーパーレスオフィスを実現できます。ペーパーレスとは紙文書を電子文書に移行する取り組みで、紙の利用を必要最低限まで減らすことを目的にします。従来は、報告書、マニュアル、議事録、図面などの情報資産は、紙で作成していました。紙の電子化は、相対的にオフィスにあった紙の量を削減します。ペーパーレスオフィスを実現すると、以下のメリットがあります。
- 印刷にかかるコストを削減できる
- 保管場所を確保する必要がなくなる
- 資料検索性と利便性が向上する
紙の使用がなくなるので、今まで紙文書の作成コスト(用紙代やプリンターのランニングコストなど)を大幅に削減できます。さらに保管場所を確保する必要がないためオフィスを開放的な快適空間にすることが可能であり、電子文書化により検索性と利便性も飛躍的に向上します。そもそもペーパーレス化に向けた取り組みは、2019年4月1日に施行された働き方改革の具体策のひとつとして政府が提唱しているもので、e-文書法や電子帳簿保存法により、多くの契約書や領収書を電子文書として作成し保存できるようになりました。
紙文書でなければ保存などの対応ができない文書もまだ少なからず存在していますが、ペーパーレスオフィスを実現すれば、不便だと感じるよりも多くのメリットを体感できるでしょう。
業務効率化を実現
情報資産を電子文書化することで、従業員の業務効率化を促進し、働きやすい環境を構築するのが企業の務めであり、利益を上げるための必須項目であるとも言えます。電子文書で情報資産を管理すると、主に以下の業務を効率的に進められます。
- 目当ての文書を迅速に見つけられる
- 社内資料の共有化が促進できる
文書を電子化して情報資産を管理しておけば、システム上の検索機能を活用して比較的容易に目当ての文書を検索できるようになります。紙文書で情報資産を管理していた時は、ファイリングミスや紛失などの人的ミスによるトラブルの発生もありました。文書の電子化により、このようなケアレスミスも防げます。文書を探す時間は業務の中でも膨大な時間がかかっていた余計な部分でもあるので、文書検索時間を大幅に改善できる情報資産の電子文書化は、業務効率の向上という大きなメリットを企業へ与えるでしょう。
いざという時の事業継続を実現
情報資産を電子文書化することで、企業のリスクマネジメントに必要不可欠なBCP(事業継続)対策を実現できます。自然災害が多い日本ではとくに重要な取り組みであるBCP対策とは、地震や津波などの万が一の自然災害やコロナウィルス等のパンデミック対策や事故などに見舞われた時でも、重要業務の被害を最小限に抑えて企業運営を継続、または早期に復帰するための対策です。企業がもつ情報資産は替えが効かない非常に重要なものです。万が一文書をすべて紙で保管していて、緊急事態で消失してしまう事態に見舞われてしまった場合には、その企業は大きな損害を被り、破綻してしまう可能性もあります。
しかし電子文書で保管していた場合、オフィス内のパソコンがすべて故障してしまったとしてもデータはクラウド上に保管されていますので、紛失と損傷のリスクを回避できます。BCP対策によるリスクヘッジは必ず企業で取り組むべき施策なので、緊急事態時にも迅速に行動できるよう、平常時に対策を立てておきましょう。
快適なリモートワークを実現
情報資産を電子文書化することで、快適なリモートワークを実現できます。新型コロナウイルス感染拡大により普及したリモートワークは新しい働き方として注目されています。
情報資産の多くを紙文書で保管している企業が導入した場合は、オフィス以外で働く従業員が従事できる仕事内容は制限されます。従業員が、どこで仕事をしてもオフィスにいる時と同様の仕事ができる環境を構築する必要があります。
情報資産を電子文書化して、ネットワーク環境さえあればいつどこでも閲覧できる体制を整えるべきです。リモートワークは企業と従業員の双方に大きなメリットがある働き方なので、どこでも仕事ができる環境を構築する取り組みは必ず行いましょう。
- コストの削減
- 遠隔人材を確保できる
- 企業イメージ向上
リモートワークを導入することで企業が得られるメリットは、大きく分けて上記3点です。オフィスに従業員が出社してこないので交通費を削減できますし、デスクや椅子、パソコンなどの設備も用意する必要がなくなります。また従業員の数に応じて、広いオフィスに移転する必要もなくなるので、必要最低限の広さにして賃料も節約できるでしょう。オフィスに出社して仕事をするという従来の働き方では、通勤時間を考慮した範囲でしか人材を獲得できませんでしたが、リモートワークであれば通勤できる範囲内ではない世界中のどこからでも優秀な人材を確保できます。
柔軟な働き方に対応している点は企業イメージの向上にも繋がり、さらに優秀な人材が集まりやすくなります。少子高齢化で働き手が不足していくと考えられている日本の未来を見据えると、今から本格的にリモートワークを導入する施策は企業の利益向上が期待できるものだと言えるでしょう。
スムーズな技術継承を実現
企業において、人事異動や退職時など情報資産を電子文書化することで、スムーズに技術を継承できます。従来の情報資産を紙文書で管理していた時と比較して考えてみると一目瞭然ですが、情報資産は電子文書化した方が技術の継承が簡単です。
情報資産を電子文書化してシステマチックにすることで、技術継承すべき事柄が少なくなり、スムーズな引き継ぎを実現します。たとえば保存から保管の切り替えも、システムで管理しておけば自動でできますので、わざわざ人の手で整理する必要がありません。ハンコを押す必要もありませんので、押印のために管理者の元へわざわざ出向く作業もなくなります。スムーズな技術継承は従業員に本来かかっていたはずの引き継ぎ時間を大幅に短縮し、業務効率化の向上を実現するとも言えます。
まとめ
企情報資産を電子文書化することで実現できることを5つの項目に分けて解説してきました。参考になりましたか?
リモートワーク、ペーパーレスといった政府が推奨する働き方を実現できるだけでなく、従業員の業務効率を向上させBCP対策にも効果的な情報資産管理。紙からデジタルへの移行に躊躇している方はこの記事で紹介した実現できることを把握し、取り組みについて今一度考えてみてください。
しかし、いざ情報資産を電子文書化して管理しようと思っても、何から始めたらよいかわからないという方も多いですよね。そんな方にオススメなのが、企業のニーズに合わせて構築から運用までのすべてを支援する日本レコードマネジメントです。レコードマネジメント(記録情報管理)を日本においてサービス化した、パイオニア企業である日本レコードマネジメントでは、豊富な導入実績で、業務に必要なノウハウを有する専門スタッフが対応にあたります。企業のニーズに合わせたシステム構築と運用が可能となっていますので、まずはお気軽にお問い合わせくださいませ。