オフィスに入りきらない紙文書、どうすれば?
紙文書を保管・管理するときの基本方針
文書の作成後すぐの段階では、よく使うファイルは事務室(オフィス)で保存し、作成後時間が経過しあまり使わなくなったファイルファイルは共用書庫へ移動して集中管理します。このように文書を移動させるのはなぜでしょうか。それには以下のような理由があります。
- 一般的に文書及び情報は、時間の経過とともに活用頻度が低下するという原則に基づいている。
- 都会のオフィスに膨大なファイルを保存すれば、スペースコストなどの維持経費が高額になる。
- 業務が進むにつれ文書量は増加する傾向があり、増えるに任せておくと事務室はファイルの氾濫を招き、利用したいときにすぐに見つからない。
そのため、利用頻度が落ちたファイルを事務室から地下の書庫、あるいは地価の安価な郊外の共用書庫(文書保存庫)に移動して、設備や管理体制を整え、集中的に保存します。
オフィスの紙文書保存で気を付けること
事務室(オフィス)で紙文書を保管するのにまず重要なのは、組織としての共用ファイルと個人ファイルを同じ場所に置かないことです。組織的な共用ファイルは、文書分類基準を基に、共用のキャビネットや書棚などに配架します。個人ファイルは必ず個人で保存します。また、個人情報などの機密文書は、施錠可能なキャビネットによる特別な管理が必要です。
ファイルの保存場所が明確になっていて、必要なファイルをすぐに取り出せるようにするためには、統一された基準によりキャビネットなどにファイルが効率よく収納されていることが前提です。従来の伝統的なファイリングシステムでは、現年度の共用ファイルをキャビネットなどの上段に保存し、前年度の共用ファイルをキャビネットなどの下段に保存するとしています。年度が変わると、前年度ファイルを共用書庫へ移動し、集中管理します。そして、空になった下段のキャビネットへ、上段の現年度のファイルを移します。
しかし、現実には、事務室のキャビネット収納量に余裕がなければ、このような移し替えは難しくなります。作成年度で、上段から下段へ移し替えすることを基本に、あふれた場合は、利用頻度の低いファイルを共用書庫へ移動することを併用して考えるのがよいでしょう。
まとめ
オフィス内は、キャビネットの設置できる場所に限りがあります。オフィスが手狭に感じたら紙文書を共用書庫に保管することを検討してみてはいかがでしょうか。共用書庫といっても、サービス、取り出しやすさ、コストなどそれぞれで異なるため、運用に適した共用書庫を利用することが大切です。文書管理にまつわるコンサルティング・アウトソーシングをご検討されていましたら、文書管理のプロフェッショナル、日本レコードマネジメントまでお気軽にご相談ください。